「みんなで歌う♪奇跡の魔法!」と「ファイナルファンタジー」コラボのストーリー解説。
相違点は脚注参照。
refia369beat.hatenablog.com
- 魔女のたくらみ
- 花見にやって来た少女たち
- あなたがいるから
- 異空間へ…
- 牢屋に待ち受ける罠
- 幼女の声
- 無力な戦士
- ソルシエールの過去
- 考えてみて
- 闇の王
- バイオリンが奏でる子守唄
- 魔女の子守唄~歌は魔法
- 止めを刺すよ!
- 謝罪。そして、新たな道。
- エピローグ
- 挿入歌、サウンドトラック
魔女のたくらみ
とある屋敷に、割れたハートのカチューシャを身に着けていた女性がいた。彼女の名はソルシエール。その隣には、トラウーマと名乗る馬男もいた。2人は「プリキュアの涙」を欲しがっていた*1。それさえあれば、魔法の秘薬が完成し、願いが叶うと言う。
一瞬本性を見せたトラウーマだが、独り言とごまかす。
ソルシエールは、この世を去ったある女性を憎んでいた。どうやら自分の想いが通じていなかったようだが…。
花見にやって来た少女たち
ナシマホウ界に帰還したみらい、リコ*2は花見を楽しんでいた。モフルンを止めるため、つい魔法を使ってモフルンを浮かせるが、それによりはるかは遠くへ吹っ飛ばされてしまう。
飛ばされたはるかは、一人の男性に救出されていた。
彼の名はイングズ。整った顔立ちと黒いサングラスがお似合いで、彼女達に「眉目秀麗な王子」と言わせる程*3。
そこでイングズを探したアルクゥ、レフィアと出会い、はるかがここまで吹っ飛んだのはみらい達の仕業だと怪しむ。
その時、バイオリンの音を聞いたことで幸いにも魔法を使った事がばれずに済んだ。みらい一行はその音色に釣られ、はるかたちもその方向へと向かった。
それを聞いたアルクゥ、レフィア、イングズは、ある人物がバイオリンを弾いている*4と確信し、みらい達の後を追った。
あなたがいるから
みらい達が向かった先には、多くの人々がバイオリンの音に見とれていた。バイオリンを弾いていた少年はルーネスと名乗り、「同じ趣味の人がいた」と知ったトワは大喜び。
バイオリンを聞いたことで、急に元気になったみらい。一行は「あなたがいるから」を歌い、再び花見を楽しむのだが…。
異空間へ…
そんな一行を待つのは、ディスピア*5の猛攻とプリキュアの涙を付け狙うトラウーマだった。
油断した隙にプリキュアを異空間に閉じ込めるトラウーマ。それによりキュアミラクルとキュアマジカルは離れ離れになってしまう。
妖精たちはトラウーマの後を追った。
その光景を目の当たりにしたノエル達。今の自分たちには戦う力*6がなく、ただプリキュアの無事を祈るしかなかった。
プリキュアの涙を欲しがるトラウーマに疑問視する中、ただ一人イングズはトラウーマが何かを企んでいると見抜くのだった。
一体、プリキュアの涙に何の秘密が…?
牢屋に待ち受ける罠
一方、ソルシエールのアジトには大量のプリキュアが閉じ込められていた。そう、プリキュアの涙を手に入れるため、みんなを閉じ込めていたのである。人形劇で感動しかけるプリンセスに、ダイヤモンドは「泣いちゃダメ」と説得する。
一人でも泣いてしまえば、プリキュアの涙を敵に悪用されるからだ。たまねぎのみじん切りや…。スカンクの放屁でプリキュアを泣かそうとするトラウーマ。
何とか涙を堪えたが、一人でも泣いてしまえば、その涙は悪事に利用されるので、何がなんでも泣いてはいけないと仲間を説得するキュアブラックとキュアホワイト。
だが、彼女達は後で気付くこととなる。
ある人物が泣き出したことで涙を奪われると言う真実を。
幼女の声
プリキュアが異空間に彷徨う一方、ルーネスはたまたま聞こえてきた謎の歌を口ずさんでいた。それをバイオリンで再現していると、歌を口ずさんでいた幼い少女がルーネスに近づいてきた。
それと同時に彼女を探していた初老の女性もやってきた。ルーネスはある事に気づく。
幼女が口ずさんでいたのは、あの女性から教わった子守唄だったのだ。ルーネスは再び、バイオリンでそれを演奏する。
一方、ノエル達は謎の歌声とプリキュアの涙*7の事を話していた。その途中でバイオリンの音が聞こえてきた事で、ルーネスが弾いていると確信した一行は、ルーネスの元へと駆けつける。
ルーネスは謎の歌声は子守唄だと真実を告げた。それにエースは「その歌を教えた先生は、彼女を愛している」と語る。
無力な戦士
異空間に彷徨う中、次々と先輩プリキュア達は囚われ*8、残るはキュアミラクルとキュアマジカルのみだった。
自分の無力さに痛感し、一度は弱音を吐く2人だが、謎の歌声を聴いたことで立ち直り、少しずつ動きを見せるが、それはどんどん聞こえなくなっていく。
しかし、今度はバイオリンの音を聞いたことで2人は元気を取り戻し、ようやく再会できたのだ。
ソルシエールの過去
(諦めない!)
アジトにたどり着き、ソルシエールと戦う2人だが、彼女の圧倒的な強さに追い詰められ、変身も解除される*9が、それでも諦めずに立ち上がり、形勢逆転する。
追い詰められたソルシエールは、謎の歌声によって頭を抱えて苦しんだ。私の想いは通じなかったと苦痛を暴露するソルシエール。
(ひょっとして、あれが昔のあなた?)
それに疑問視する2人だが、子守唄を口ずさんだ幼女とソルシエールが同一人物だと知る。元々ソルシエールは孤児で、ある魔法使いに拾われて弟子になった。その魔法使いは自分の後継者を探していたため、必死に修行をするソルシエール。
後継者として認められれば、先生にしか知らない「究極の魔法」を教えてもらえると…。しかし、ソルシエールの魔法がいくら上達しても、その女性は究極の魔法を教えようとしなかった。ソルシエールの苦痛はそれだけではなかった。
その先生は彼女をいつも子供扱い。子守歌で寝かしつける事しか考えていなかった。
そのためか、究極の魔法を教えてもらえなかった事で先生と衝突する日々が続いた。結局先生は、ソルシエールに究極の魔法を教えずに他界*10。
彼女がプリキュアの涙を欲しがっていたのは、亡くなった先生を一時的に蘇生し、魔法を教えなかった理由を問いただすためだった。
考えてみて
キュアミラクルとキュアマジカルは、あの子守唄のおかげで元気が出た事をソルシエールに打ち明ける*11が、当の本人は愛しているのなら、何故魔法を教えなかったと疑問視する。再び過去を思い出すソルシエール。
トラウーマ「先生はあなたの才能に嫉妬していたのです。」
ソルシエール「だ、誰?」
トラウーマ「弟子に追い抜かれるのが嫌だったから、魔法を教えなかったのですよ。先生はあなたを嫌っているのかもしれません」
先生が亡くなり、絶望したソルシエールにトラウーマがやってきた。「先生はあなたの才能に嫉妬していたから、究極の魔法を教えなかった」と語るトラウーマ。先生はあなたを嫌っていたと言うトラウーマの一言に、ソルシエールはショックを受ける。頭のハートもこの時に割れたらしい。キュアミラクルの説得や、ミラクルライトの光で先生と衝突した日を思い出すソルシエール。先生は彼女を見捨てるような人間ではなかった。
あんな優しい先生を、自分は憎んでいた。それに後悔するソルシエールは、自分が誤解していたと気づく。それと同時に、キュアミラクルももらい泣き。彼女の過去を知って感動したからだった。
しかし、その涙は運悪くトラウーマに奪われてしまい…。
闇の王
涙を手に入れたトラウーマは、遂に真の目的を明かす。
彼の正体は闇の世界に住む黒き獣で、魔法の先生に左目を封印されていた。
それを取り返すため、ソルシエールを騙し協力させていたのである。実は「プリキュアの涙で死者を蘇生する」と言うのもトラウーマが仕組んだ嘘であり、トラウーマが本来の力を解放するのが本当の効果だった。
そう、先生が亡くなって絶望したあの時、1人残されたソルシエールに近づき、先生は才能に嫉妬した上にソルシエールを嫌っていたと嘘を刷り込んでいたのだ。
覚醒した闇の王は、ナシマホウ界を襲撃。ソルシエールは世界を無にするなんて望んでいないと訴えるも、自分もプリキュアの邪魔をしていたと闇の王に責められ、言い返せずにいた。
その光景を偶然見たルーネス一行は、自分たちも光より闇を優先してしまった弱さ*12があったと思い出し、痛感するが、ノエル達説得によりプリキュアを助けると決意。
バイオリンが奏でる子守唄
(かつての戦いでかなりのダメージを受けていた2人は、遂に限界となって倒れる。)
キュアミラクルとキュアマジカルは闇の王に立ち向かうも、先ほどの戦いでかなりのダメージを受けていたため、遂に体力の限界となって倒れてしまった。
その光景を見たノエル達も助けようとするが、今の自分たちには戦う力がなく、魔法も使えないため助ける事も出来なかった。絶望的に陥る中、ただ一人ルーネスは子守唄をバイオリンで演奏する*13。すると、リフレクやケアルラ、プロテスなどの白魔法*14がキュアミラクルたちにかかったのだ。それで歩けるようになったキュアミラクル、キュアマジカルであるが、戦う力まではまだ回復していなかった。2人はあの時のバイオリンはルーネスが弾いていた*15と知り、もう一度演奏してほしいと彼に頼み込む。2人は子守唄を口ずさみ、ルーネスもバイオリンで子守唄を思い出させる。すると想いが通じたのか、ソルシエールが先生から教わった子守唄を歌い始めた。
その結果、キュアミラクルとキュアマジカルの傷は完治し、ノエル達にも戦う力が蘇った。ミラクルライトで牢屋に閉じ込められたプリキュアたちは救出され、いよいよ本格的な戦いが始まった。
魔女の子守唄~歌は魔法
ソルシエールは先生から教わった子守唄を歌い、プリキュア達をパワーアップさせていく。勿論ノエルたちも、あの歌で強くなった*18。
そんな中、キュアミラクルはある事に気づいた。
実はあの子守唄こそが、究極の魔法の正体だったのだ*19。
歌う事で力が湧き出たり、体力が回復する効果をもたらしていた*20。究極の魔法で2人はスーパープリキュアにパワーアップし、闇の王の元へ飛んで行った。
止めを刺すよ!
パワーアップした2人で闇の王は消滅し、世界に平和が訪れる。
謝罪。そして、新たな道。
世界に平和が戻った後、ソルシエールは今までの悪事を2人に謝罪する*22。彼女は先生と同じく、子供に魔法を教える仕事に就く事を決意した。
エピローグ
ソルシエールがナシマホウ界から去った後、一行は再び花見を楽しむ。
みらいはルーネス達が演奏会をしていたのを見て、行動を開始。実ははるかたちも、それに興味を示していた。
ルーネスだけではなく、アルクゥやレフィア、イングズも得意な楽器があった。4人の演奏会に感動するはるかとみらい。実はのぞみ達も、その演奏会を聴いていた。
奇跡の魔法!より。
アンコールを受けた事で自信を身に着けたのか、ルーネス達は再び演奏を始めるのであった。
*1:映画と異なり、秘薬の調合はプリキュアが現れる前に行っていた。
*3:きらら曰く「イングズのようなイケメンは、ノーブル学園にはいなかった」、パフとアロマは「カナタ王子よりイケメン」と評していた。
*4:この時ルーネスが弾いていたのは「風の追憶~悠久の風伝説~」の前半。
*5:ソルシエールによる幻影であり、本物のディスピアは既にプリンセスプリキュアによって倒されている。
*6:当然だが魔法も使えず、ルーネス達に至ってはジョブチェンジもできない。
*7:プリキュアの涙に至っては、何の価値もないと語る一行に対し、イングズは「何か秘密がある」と警戒している。
*8:映画と異なり、ハピプリとドキドキのメンバーは初めから囚われの身となっており、ミラクルを援護したピンクカルテット、マジカルを援護したフローラ一行やエコーも彼女が気づいていない時に連行されたと言う設定である。
*9:映画と異なりサファイアスタイルに変身せず、解除も1度だけで、直ちにダイヤスタイルに再変身している。
*10:当のソルシエールが15歳の時に他界した事が判明。
*11:映画と異なり「考えてみて」は歌わない。
*14:究極の魔法により、アルクゥやレフィア、イングズにも同様の効果が与えられた。
*15:幼いソルシエールの歌声が徐々に聴こえにくくなり、2人は絶望するも、今度はルーネスのバイオリンで立ち直り、再会のきっかけを作った。
*16:ノエル達は最初からミラクルステッキライトを持っていた。
*17:改心前とは一転して服装の色が明るくなり、ハートの飾りも2つになる。
*18:究極の魔法で戦う力が蘇り、魔法が使えたり、プレミアムスキルも使用できる。
*19:当のミラクル曰く「先生が亡くなる前に教えていた」と言っていたため。
*20:この事から子守唄を聴く度にソルシエールが弱体化したのも、それにより悪心が弱くなったからだと言える。
*21:クロスオーバー作品で絶叫シーンが描かれたのは、ラスボスにトドメを刺す時(唯一の例外が「春のカーニバル」)。なお、ラスボスにトドメを刺す前にその描写が見られたのは本作が唯一。