ダークライとは、第4世代(ダイヤモンド ・パール世代)から登場した幻のポケモンで、他者に悪夢を見せつける力を秘めている暗黒ポケモン。
新月の夜に活動し、人々に悪夢を見せつける。
専用技の「ダークホール」は、広い範囲で相手を眠らせる。また、特性「ナイトメア」は眠っている相手のHPを徐々に減らすと言うもので、目覚めない限り苦しめられる。
ルーネス、アルクゥ、レフィア、イングズはクリスタルに導かれ、光の戦士となった孤児の人間。
冒険に通じて成長していく4人だが、そんな彼らも光の戦士にあってはならない弱さがあった。ドーガとウネは魔王として世界を滅ぼそうと画策する元同期、ザンデ*2を討つべく世界の行く末をルーネス達に託そうと、エウレカの鍵とシルクスの鍵を探していた。
だが、2つの鍵はこの時点では不完全だった。ドーガとウネは己の命と引き換えに鍵を作るエネルギーを解放するため、ルーネス達と敵対する。一行は戦いを拒むが、それこそが光の戦士にあってはならない悪心そのものである事に4人は気づかない。結局やむを得ずにドーガとウネを倒したルーネス達だが、同士討ちを躊躇うだけでなく、辛いからと避ける弱さと不運な事にその日の夜は新月だったため、ルーネス達はダークライのダークホールで眠らされ、悪夢に魘される結果となった。また、ダークライ本人も上述の弱さを持ち合わせている理由から、ルーネス、アルクゥ、レフィア、イングズを嫌っており、仲間同士の戦いを躊躇う姿勢こそが弱さである事に気づかない4人に悪夢を見せつける。
考察
仲間が途中から裏切ってしまうのもRPGでは定番だが、ドーガとウネがルーネス達と敵対したのは裏切ったからではなく、エウレカの鍵を作るエネルギーを解放するためだった。両者とも命を懸けて希望を繋ごうと覚悟したにも関わらず、ルーネス達は戦いを躊躇っていた。
ルーネス曰く「何と言われてもドーガ、ウネと戦う気はない」を否定的に解釈すると、戦い以外で解決できれば世界はどうなってもいいと考えているのと同じで、RPG作品の主人公にあってはならないこと。下手をすれば世界が闇に飲み込まれるだけではなく、サラ姫やトパパ達と死別する最悪なケースに至る事もある。
更にリディアやパロムは弱虫な人に対して辛く当たる傾向があり、この光景を見てしまえば「弱虫!」とルーネス達を一喝し、ライトニングなら戦いを躊躇うルーネス達に怒り、「辛いからと自分に甘くなるな」とビンタで一喝していた可能性も否めないのだ。
RPG作品の主人公たちは辛い事や悲しい事があっても基本的に弱音を吐かず、世界を救う使命を果たすべく前に進んでいる。これはFFシリーズも例外ではないが、同作の主人公たちは辛い事や悲しい事があると弱音を吐いたり、避けようとしていた。このような弱さと甘さを持ち合わせている主人公は歴代でも類を見ないケースである。
この事からFF3の主人公は光の戦士でありながら悪堕ちのリスクも高く、下手をすれば第三者に悪心を付け入られて暗黒面に堕ち、魔王ザンデのような悪役に変貌した可能性もある。